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拠点形成事業
独立行政法人日本学術振興会研究拠点形成事業 B.アジア・アフリカ学術基盤形成型
西アフリカにおける北里型ワンヘルスによるVectorologistの育成
学祖と野口英世博士の出会いから120年、再びガーナ国・アクラで協働事業が始まります。感染症の制御に係る人材育成を図りながら、アフリカ人の叡智と実践で現地に根ざした解決策を見いだす事業です。日常生活で罹る感染症、いわゆる顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases: NTDs)に対する予防・診断・治療法の開発に挑みます。実運営は共同研究、セミナー及び研究者交流、他の国際交流プログラムとの協働で実施、最大の特色はアフリカが直面する地域特性をもとにした教育、研究、臨床の循環サイクルを築くことにあります。
感染症研究の歴史的系譜
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事業概念図
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研究交流目標
地球レベルの感染症対策は、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に欠かせない。特に、アフリカでは普段の生活で感染する、顧みられない熱帯病(NTDs)を克服することが国際保健における最重要課題となっている。しかし、住血吸虫症など20の疾患を抱えるNTDsは、急性致死的でないため、疾患別専門家育成は少ない。西欧諸国が担当した育成は、NTDについてはほぼ無視され、疾患横断的に診ることができる人材は極めて乏しい。本事業は、NTDs克服に寄与するグローバルヘルス人材育成のアプローチを西アフリカで展開する。日本は感染症対策を重要外交課題に位置付け、アフリカ諸国は外交戦略上からもグローバルヘルスを展開する上で重要なパートナーとなっている。学校法人北里研究所は一世紀以上にわたって感染症の克服を所是としている。法人設立理念のもと、生命科学系総合大学の特徴を生かして、西アフリカで北里型ワンヘルス教育研究プログラムを展開し、NTDs病原体循環サイクルの場であるヒト、動物、環境の健全性を横断的に享受できる人材、Vectorologistの養成を図る。本学協働事業として開始している野口記念医学研究所(野口研・ガーナ国)と国内外の感染症対策に関する教育研究交流の実績を踏まえ、3年間の交流期間を通じて自立的で継続的な国際研究交流拠点の構築と次世代の中核を担う若手研究者の育成において、以下の目標に取組む。
1.NTDsを俯瞰できるVectorologist育成モデルの開発
地球レベルの感染症対策は、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に欠かせない。特に、アフリカでは普段の生活で感染する、顧みられない熱帯病(NTDs)を克服することが国際保健における最重要課題となっている。しかし、住血吸虫症など20の疾患を抱えるNTDsは、急性致死的でないため、疾患別専門家育成は少ない。西欧諸国が担当した育成は、NTDについてはほぼ無視され、疾患横断的に診ることができる人材は極めて乏しい。本事業は、NTDs克服に寄与するグローバルヘルス人材育成のアプローチを西アフリカで展開する。日本は感染症対策を重要外交課題に位置付け、アフリカ諸国は外交戦略上からもグローバルヘルスを展開する上で重要なパートナーとなっている。学校法人北里研究所は一世紀以上にわたって感染症の克服を所是としている。法人設立理念のもと、生命科学系総合大学の特徴を生かして、西アフリカで北里型ワンヘルス教育研究プログラムを展開し、NTDs病原体循環サイクルの場であるヒト、動物、環境の健全性を横断的に享受できる人材、Vectorologistの養成を図る。本学協働事業として開始している野口記念医学研究所(野口研・ガーナ国)と国内外の感染症対策に関する教育研究交流の実績を踏まえ、3年間の交流期間を通じて自立的で継続的な国際研究交流拠点の構築と次世代の中核を担う若手研究者の育成において、以下の目標に取組む。
2.ジャパンプレゼンスを示すNTDs教育研究拠点の拡大
地球レベルの感染症対策は、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に欠かせない。特に、アフリカでは普段の生活で感染する、顧みられない熱帯病(NTDs)を克服することが国際保健における最重要課題となっている。しかし、住血吸虫症など20の疾患を抱えるNTDsは、急性致死的でないため、疾患別専門家育成は少ない。西欧諸国が担当した育成は、NTDについてはほぼ無視され、疾患横断的に診ることができる人材は極めて乏しい。本事業は、NTDs克服に寄与するグローバルヘルス人材育成のアプローチを西アフリカで展開する。日本は感染症対策を重要外交課題に位置付け、アフリカ諸国は外交戦略上からもグローバルヘルスを展開する上で重要なパートナーとなっている。学校法人北里研究所は一世紀以上にわたって感染症の克服を所是としている。法人設立理念のもと、生命科学系総合大学の特徴を生かして、西アフリカで北里型ワンヘルス教育研究プログラムを展開し、NTDs病原体循環サイクルの場であるヒト、動物、環境の健全性を横断的に享受できる人材、Vectorologistの養成を図る。本学協働事業として開始している野口記念医学研究所(野口研・ガーナ国)と国内外の感染症対策に関する教育研究交流の実績を踏まえ、3年間の交流期間を通じて自立的で継続的な国際研究交流拠点の構築と次世代の中核を担う若手研究者の育成において、以下の目標に取組む。
実施組織
日本側実施組織
拠点機関
学校法人北里研究所
コーディネーター
北里大学医学部寄生虫学・熱帯医学 教授 辻 尚利
協力期間
東京医科歯科大学・自治医科大学・東京大学・大阪府立大学
相手国側拠点機関・協力機関
ガーナ大学野口記念医学研究所(ガーナ)
アボメーカラヴィ大学コトヌー衛生動物研究センター(ベナン)
問い合わせ先
コーディネーター
辻 尚利(北里大学医学部寄生虫学・熱帯医学 教授)
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Samuel K. Dadzie (Noguchi Memorial Institute for Medical Research, University of Ghana, Department Head and Professor)
https://www.noguchimedres.org/
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事業レポート
本事業で実施された主なセミナー、研究者交流を随時報告します。
野口研の若手研究者3人がオンラインでの国際チーム医療演習に参加しました
開催:2021年2月23日-3月6日
本事業を通してアフリカからの参加が実現しました。コロナ禍で来日は叶いませんでしたが、実りある国際交流活動となりました。
活動の様子はこちらをご覧ください。また、2021年3月18日(木)付の朝日新聞にも掲載されました。
https://www.kitasato-u.ac.jp/jp/news/20210319-02.html
https://www.asahi.com/articles/ASP3L3DRHP3BULOB006.html
Danielleさん、Bellaさん、Jamesさんお疲れ様でした。
国立国際医療センター狩野繁之先生によるマラリアの現状についてのご講演いただきました
開催:2021年2月16日(火)
コロナ禍で海外セミナーが実施できませんが、狩野先生のトークで熱帯地域のマラリア感染の実態を知り得ることが出来ました。野口研からの研修生はマラリアとどう付き合っていくべきか活発な議論が展開され、医学研究入門Ⅱで配属されている医学部3年生4名はフィールド話にすっかり聞き入っていました。
狩野先生ありがとうございました。
寄生虫学・熱帯医学 / 環境衛生学 合同セミナー
開催:2020年12月11日(金) 相模原キャンパス
黒田 玲子先生(中部大学先端研究センター・教授)に
” Chiromorphology and Schistosomiasis”と題してご講演いただきました。
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コロナ禍で生TEDが拝聴出来て参加者一同本当に勇気づけられました。黒田先生ありがとうございました。
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Vectorologist育成に向けたフィールドトリップ
感染症を媒介する吸血動物の採取に行ってきました。捕獲したマダニが人や動物に感染症をもたらす病原体を持っているかどうか、現在解析中です。
開催日:2021年10月22日(金)、11月16日(火),19日(金)津久井湖城山公園
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津久井湖畔でのマダニ調査の様子
開催日:2021年10月14日(木),15日(金)座間キャンプ(神奈川県座間市)
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キャンプ内でのマダニ調査の様子
寄生虫学・熱帯医学 / 環境衛生学 合同セミナー
開催:2021年12月10日(金) 相模原キャンパス
加藤 大智先生(自治医科大学感染・免疫学講座医動物学部門 教授)と山本 大介先生先生にご講演いただきました。
依然として相手国でのセミナー開催が難しい中、国内に滞在する野口研からのJSPS外国人特別研究員や国費留学生が参加して第2回日本学術振興会研究拠点形成事業セミナー・アクラAsia-Africa Science Platforms Ⅱ・相模原を開催することができました。来年はガーナ・アクラで開催できることを願っております。
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加藤先生、山本先生ありがとうございました。
日本学術振興会のブローシャに紹介されました
掲載日:2021年12月13日(月)
相手国での研究活動開始に際して表敬訪問した所轄官庁や研究資材調達の様子を掲載させていただきました。
ブローシャはこちら
https://www.jsps.go.jp/j-outline/data/brochure_j.pdf
https://www.jsps.jp/english/aboutus/data/brochure21-22_e.pdf